実務翻訳雑記帳

特許・技術・法務系の和英翻訳ノート

2019-01-01から1年間の記事一覧

和漢英混淆

小学校からの英語教育には反対も多い。それよりも国語をしっかりやるべきという意見もある。しかしながら、国語の授業を増やせば国語力が向上するというものでもない。国文法を正面から勉強するよりも、英語学習を通じて、より切実に国文法を意識したりする…

「~部」と"...unit"

特許分野において、ある装置の構成要素の名称として、「制御部」や「画像処理部」など、「~部」という表現が頻出する。これに対応する英語は、controllerやimage processorのように、「部」に対応する単語を含まないことも多い。 ところが、逐語的対応を好…

二重懸垂技法

かなり古いけれど、英訳の参考書として、以下の一冊を挙げておきたい。小正幸造『すぐれた英語翻訳への道―創造する翻訳者が使う技法集』 英訳を始めた頃に一読し、とても勉強になった。 特に、目から鱗が落ちる思いがしたのが「二重懸垂技法」(p.78〜)。 和…

スキルの掛け算?

複数分野のスキルを組み合わせることで、希少性のある人材になれるという話をよく聞く。ある分野で100人のうちの1人になるまでスキルを磨き、さらに別の分野で同様に修練すれば、両者の掛け算で1万人に1人の人材に成れるとか。 さらに、これらの専門分野が異…

assignと前置詞

assign O1 O2 assign O2 to O1 「O1にO2を割り当てる。」 前者の用例で、withを使う誤用をよく見かける。 以下のように、受動態で用いることも多い(不要な前置詞を入れないように注意)。 The computer is assigned an IP address.